地域医療研修を終えて
公立八女総合病院研修医 井川原 豪
公立八女総合病院初期研修医2年の井川原豪です。今回公立八女総合病院の地域研修で柳病院、その他関連施設を研修させていただきました。
これまで公立八女総合病院や久留米大学では急性期医療を中心に研修してきましたが、回復期や慢性期の医療に関しては触れる機会が比較的少なく、退院後どのようなサポートが必要なのかイメージがついていない部分がありました。
今回の研修では回復期の患者を中心とした八女リハビリ病院、介護老人保健施設であるグリーンビュー希望ヶ丘、新やなぎ在宅支援センターにて訪問看護・訪問リハ・訪問介護、長峰の丘の通所介護など医療法人柳育会の関連施設を研修させていただきました。
急性期病院で入院・治療を行う期間は大事ですが、患者さんにとっては退院後の生活の方が長く、退院後食事、歩行、排泄、認知、その他さまざまな面で個人差があります。生じる問題もさまざまで個人個人に応じたサポートが必要です。実際、訪問看護や訪問診療に同行させていただいた際にも認知の面で服薬が難しい、夜間の排泄はどうすれば良いかなど数多くの相談がありました。研修中急性期病院に携わる機会が多いと、つい治療の面ばかりに目が行きがちですが今回の様々な施設を研修させていただいて一人一人に寄り添う医療とはなんなのか再度考える機会を与えてくださったと思います。
治療して終了ではなくその後患者様がどのように過ごされるのかを常に考える姿勢を大切にして行きたいと思います。
また新やなぎ健診クリニックやメディカルフィットネスイーストなど一次予防、二次予防のための施設も研修させていただいて予防から慢性期にかけて地域医療を体験する貴重な機会でした。
柳病院では手術にも積極的に参加させていただき、縫合などの貴重な手技もご指導させていただきました。また他職種と関わる機会が多く看護師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、社会福祉士、介護支援専門員、介護福祉士、栄養士がどのような視点で患者の健康を支えているか知ることができました。
研修全体を通して1か月という短い期間だったと思いますがさまざまな研修をさせていただいて密な時間を過ごすことができました。蝸搦亦キをはじめご指導してくださった先生方、職員の皆様には非常に感謝しております。公立八女総合病院に戻ってからもこの経験を忘れず日々精進して参りたいと思います。ありがとうございました。