嚥下造影検査とは
食物を口の中に入れて咀嚼し、飲込み、食道へ送り込む一連の動作のいずれかに障害がある状態を嚥下障害といいます。嚥下造影検査は、嚥下障害を呈する患者様や食事の際にむせる、肺炎を繰り返すといった症状のある方が適応となります。この検査ではバリウムの入った模擬食品を実際に口から食べて頂き、エックス線透視下にて食物の咀嚼、飲込み、食道へ送り込む一連の動作を映像として記録し客観的評価を行います。所要時間は20〜30分で椅子または車椅子に座った状態で行います。被ばく量は、通常の胸部X線撮影と同じ程度と言われています。
検査の流れ
検査の必要あり
- 食事の際にむせる
- 肺炎を繰り返す 等、主治医が必要性を判断します。
VF前カンファレンス
検査前に多職種チーム(主に主治医・看護師・リハビリスタッフ・栄養士)で患者さまの身体状況や飲み込みに関する評価、VFの目的、ご本人・ご家族の希望等を話し合い、情報を共有します。
VF検査当日
実際に模擬食品を摂取していただき、モニターで透視画像を確認しながら、障害の原因を探り、安全な食形態や姿勢などを検討します。
VF検査当日の各スタッフの役割
- 医師:VF検査実施の総括
- 看護師:主治医の補助
- 言語聴覚士:食事介助・一口量や姿勢の調整など
- 放射線技師:X線照射の調整・被爆量のコントロール
- 管理栄養士:模擬食品の用意
VF検討会
医師を主軸とし各専門スタッフが協同して食事形態や食事時の姿勢、嚥下訓練の適応や方針を話し合います。また、必要に応じてご本人やご家族にも映像を見ていただき、検査結果や治療方針をわかりやすくお伝えしています。そして、訓練やお食事場面で経過をみていきます。
誤嚥
正常