地域医療研修を終えて
久留米大学/公立八女総合病院 臨床研修医 2年目 河野 真梨子
この度、地域医療研修として１ヶ月間、柳病院および柳育会の関連施設で研修をさせていただきました。これまで主に急性期病院で研修を行ってきたため、地域での外来診療や在宅医療に触れることは新鮮で、大変貴重な経験となりました。
柳病院では、外来診療の陪席や訪問診療への同行を中心に研修させていただきました。外来では、先生方が限られた時間の中で患者さんとの会話を大切にし、生活背景にまで目を向けながら診療されている姿が印象的でした。単に内服薬を調整するだけでなく、患者さん一人ひとりとの信頼関係を築くことの大切さを実感しました。訪問診療では、在宅医療をうける患者さんやご家族への支援の在り方を間近でみることができ、病院とは異なる医療の形を学ぶことができました。
八女リハビリ病院では、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の方々が医師と連携して行うリハビリの現場を見学しました。患者さんが再び生活の場に戻るまでの過程を支えるチーム医療の重要性を改めて感じました。
グリーンビュー希望ヶ丘や長峰の丘では、入所・デイケア・デイサービスの現場に参加しました。退院後の中間施設としての役割や、医療と介護が密接に連携している現状を理解することができました。新やなぎ在宅支援センターでは、訪問看護・訪問介護にも同行させていただき、地域全体で患者さんを支える医療の姿を実際に見ることができました。
1ヶ月という限られた期間でしたが、急性期医療とは異なる視点から、地域で生きる患者さんを支える医療の在り方を学ぶ事ができました。今回の研修を通して、今後はより一人ひとりの生活を見据えた医療を実践していきたいと感じています。
最後になりましたが、栁理事長をはじめ、柳病院および関連施設の先生方、看護師・リハビリスタッフ・介護職員、事務の方々の皆様に心より感謝申し上げます。温かくご指導いただきありがとうございました。
